猫と暮らす家

SUNRISE-arc株式会社(R+house松本店) 設計部の清澤です。

先日、「映画監督 山崎貴の世界」展に行ってきました。
映画の絵コンテ、レプリカ、精巧に作られたミニチュアのセット、模型、衣装など盛りだくさんの展示に加え、VFXによりどのように映像が完成していくのかその制作過程も見ることができ、ひと時、映画の世界に浸ることが出来ました。
写真は今回この展覧会の応援キャラクターのY-catです。
猫は魅力的なキャラクターですね。


と言う事で、そんな魅力的な「猫」と暮らす家についてのお話です。

昭和の時代はねずみ捕り要員、今は大事な家族の一員です。
環境も様変わりし、自由に家を出入りしていたのが、交通事故に病気やケガなどのリスク回避のために完全室内飼が多数を占める時代になりました。
そんな猫たちが、家という空間の中で安心、安全に暮らせるためにはどのような点に気を付ければ良いかを考えたいと思います。

このところの需要の高まりとともに、建具、床材、壁に取り付けるキャットウォーク、キャットステップなど猫向きの建材も手に入りやすくなりました。
そこで、猫の特性から、それぞれ選ぶポイントを書きたいと思います。

〔床材〕
高いところからの着地の際に衝撃を和らげ、歩きやすく、足腰にやさしい床材が理想的です。
例えば、ヒノキはやわらかく弾力性に富んでいます。また、トイレの砂にも使われるように、フィトンチッドにより消臭効果もあります。

〔建具・ゲート〕
猫が外に飛び出し、ヒヤッとした経験をお持ちの方は少なくないと思います。
その防止策として、外への出入り口の手前にゲートや二重扉を設置する必要があります。
隙間を狭く、登りにくくしたゲートや両面錠を取り付けた建具などにより脱走対策になります。曇りガラスの建具なども良いと思います。但し、おっとり系の猫向きですが。(扉の向こうでお迎えする猫のシルエットが見えてかわいいですよ。)

〔キャットウォーク、キャットステップなど〕
猫は高いところが好きだからと、あまり壁の高いところに棚を取り付けてしまうと、下りられなくなった時の救出が困難です。落下の危険が伴います。(猫って意外に落ちることがあるのです)
掃除が可能な高さにするのが良いでしょう。
板の幅は広めにとり、滑りにくくすること、行き止まりにしないことは基本です。
また、肉球が見えてかわいいからとアクリル板など透明なものを使用するのはNGです。
猫の視力は意外にも、0.1~0.2程度です。ぼやけて見える状態ですから怖がりますし危険です。
しかし、動体視力は優れていますから動くものにはすぐに反応します。窓の外が見られるように棚を配置すると良いでしょう。
また、おひさまの出ている時には猫が大好きな日光浴も出来ますから、そこに足場を作って居心地のよいスペースにしてあげると良いですね。
因みに、日光浴は猫が健康でいるための要素がいくつもあります。
ビタミンDにより骨が丈夫になる、セロトニンの分泌が活性化し精神安定によい、血流が良くなり新陳代謝が活発になることで免疫力がアップする、紫外線による体の消毒などです。

最後に、猫といってもさまざまです。
猫種、体形、年齢、性格、猫同時の関係など考慮する要素は色々あります。
賃貸では制限があり、なかなか思い通りに計画することは難しいかもしれません。
DIYの商品も多くなっていますが、一から間取りを計画することにより猫たちの空間も実用性だけではなく、設計段階のアイデアでおしゃれなインテリアの一部になります。
人も猫も心地よく暮らせる家づくりを楽しみながら実現しませんか。

 

【イベントのご案内】

10月8日(日)賢い家づくり勉強会@松本市勤労者福祉センター

詳細・ご予約はこちらから↓

https://www.sunrise-arc.jp/events/2023_1008.html

 

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アーキテクトマガジン : https://andarchi.net/cec/sunrise/

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